スタッフ日記[2024]
[文 / 益田(制作)]
- 12/19
最近導入したトラッカーが面白くて、弄り倒している。曲こそ作ってないが。 以下、音源チップの歴史を通覧しつつ思うこと。
コンピューターにPSG(矩形波)音源が生まれる前は、無音とか、せいぜいビープ音数種類の世界だったわけで、あの「音階を表現できる」というのは画期的だったろう。 その後、音色面でのバリエーションの少なさが、サウンドクリエイターらの悩みの種となったらしい。エンベロープを弄るような涙ぐましい作業を経て、三角波が追加されたり、波形メモリー音源が登場することとなる。
上記のトラッカーには各種レガシー波形メモリー音源を再現するモードがあるのだが、数は少ないものの、プリセットがついている。 プリセット名にBassとかPianoとかの文字列があるわけだが、当時、あの音をそれらの楽器の代用品としたことに感嘆してしまう。 因みに、全くそれには聞こえない。
その後、FM音源の登場によって、サウンドチップの音色表現力は劇的に改善される。 最初期の2オペレーターのFMでも、それまでの音源とは格段に豊かな表現力を持っていて、基本的に何の楽器を再現しようとしているのか、聞いて粗方分かる。
私は、初めて使った音源モジュールが既にPCM(サンプルプレイバック)方式だったクチなので、自分にとって各種の音源チップ・シンセサイザーについて調べるのは、発掘作業と言って良い。 ある時期の波形メモリー音源とか2OPのFMとかを使った(というか、それのみで作った)曲を作ってみたいと思っている。 課題が山積みだ。
- 12/18
政治の世界に新たな勢力が台頭しているという。聞くに、「減税」を謳って喝采を浴びているらしい。 もうズッコケてしまうな。
世界でも類を見ないような破滅的な財政状況で、産業は(自動車などごく一部を除いて)壊滅状態、人口動態も破滅的。 危険なほどに膨張した政府債務。中央銀行はもう国債を買い取れないと根を上げているのに、引き続き大量に発行するだけでなく、減税まで気前良くやると言う。 もう狂人の集団にしか見えない。
夢や愛を感じることができない者は、必然的に保身のことしか考えられなくなる。 そういう集団が行き着く先にどういう悲劇が待っているか。壮大な歴史的実験を目の当たりにさせてもらっている。 ここまで破滅的財政に陥ったのも、即ち政治の原理に由来しているわけだが、そこに及んでなお「減税しろ」という有権者。要は「出て行く金は一円でも惜しい」と言っているに過ぎない。 その割には投票率は低く、現状を改善しようという気概には乏しい。 なんというか、幻覚のような世界に生きているのだろう。
- 12/17
新しいトラッカーを導入した。 レトロPCやレトロゲーム機の各種音源チップのシミュレーターらしい。再現度の程までは私には分からないが、試みとしては面白い。 かなりマニアックな機種まで網羅しているのだが、基本がトラッカーってのが少々残念。私はトラッカーの入力が一番苦手である。慣れの問題だとは思うが、現状まだMMLの方がやりやすい。
NECのPCシリーズ(8801mkⅡSR~)の音源部制御用のプログラムを導入したんだけど、ドラムトラックの入力が少々難儀だ。 MMLの記述法が特殊で、MIDIデータや既存のMMLを移植できない。 ほぼ一からの入力作業になるので、精神的体力が有り余っている時しかできそうにない。
新しい(楽曲制作用の)プラットフォームの構築に躍起ではあるのだが、肝心の曲作りが滞っている。 厳密には、曲自体は作っているのだけど、MIDIデータの段階で止まってしまっている。 私はいかなる場合においても、先ずはMIDIシーケンサーで曲の原型を作るようにしている。 そこからの料理法(どのプラットフォームに移植するか)に躓いているわけです。
- 12/14
フェアライト(のエミュレーター)に難があって困っている。 今度はピッチ。
基本はサンプラーなわけだけど、ワンショットのオーディオ片のピッチを弄って全音域で使うのだが、原音と(音高が)離れれば離れるほど、ピッチが怪しくなるらしい。元のサンプリングが甘いのか、制御するプログラムが粗いのか。 音域ごとに細かくサンプリングすれば良いのだろうけど、私はサンプリング自体をほとんどやってなくて、基本的にプリセットの音色を使うだけ。 ピッチの緩さは現状(めんどくさいので)許容しているのだが、今リハーサル中の曲、最大でおそらく1/4音ぐらいズレる。
普通ならそのオケは使い物にならないとて、制作中止とすべきなのだろうけど、強行することにした。 正確な音程より利便性を取るからこそ現代人は平均律を採用しているわけで、我々はその許容範囲を拡大することにした。
しかし編集、特にボーカルのピッチ補正は大変なことになりそうだ。 やはり非プロユースの機材を導入するのは慎重にした方が良いとあらためて思った。
- 12/9
NSF(ファミコンの音源ファイル)をそれ作成用のトラッカーやコンパイラーで作って、エミュレーターや再生可能なプレイヤーで再生する、あるいはオーディオ化する、というのは100%合法である。 うちが今まで公表しているチップチューン系の楽曲は、(当時リーガルであることにそこまで神経質であったわけでもないが)全て合法である。 ほとんどが、有志が作ったサウンドドライバーの類で作った音源ファイルを再生可能なプレーヤー経由でオーディオ化したものである。
しかしこの手の領域は、下手すると法的にグレーになることがある。線引きが時代によって変わったり。 今私は、FM TOWNSの互換OSとフリーソフトを使った曲作りの環境を構築しているのだが、何とか合法の範疇に収まりそうだ。 私自身はそんなに神経質ではないが、モノが商用になり、取引先の販路を経由して売るとなると、違法コンテンツってわけにも行かない。 エミュレーター関係のデータって、法的に怪しいものも、平然とバラ撒かれていたりするから困りものだ。使うこっちが一々配慮する必要がある。
- 12/3
最近、(作曲の)新たなプラットフォームを模索しているもので、毎日がロールプレイングゲームのようだ。 しかし例えば「プログラム」というものが如何に難解なものであろうと、所詮は人が使いこなす為に作られたものではあるので、理解に努めて理解できないことはない(と思う)。
先月末から今月にかけては、歌録りが立て込んでます。
- 11/27
先日、歌録りやったんだけど、曲中のあるフレーズ(数小節)を丸ごと録り忘れた。 編集中に気付いたんだけど、どうしようもないから再度スケジュール組んでレコーディングやることにした。 耄碌してきたのかも。
ここ最近、レトロPCとかゲーム機について考える時間が多いのだけど、習作の2~3は作ることになりそう。 しかしチップチューンのようなものは、深入りするとどうしてもプログラムの領域に踏み込んでしまうな。 苦手なんで困っている。
チップチューンってあえて大別すると、テクノとかエレクトロニカなどのジャンルの(ゲーム機等の)チップサウンドに特化したものと、ゲーム音楽のトレースとかPCでの作曲の延長線上にあるもの、がある。 無論二大勢力とかいうほど画然としているわけではなく、あくまで概括であるが。 私が今、足を踏み入れようとしている領域は、後者のもの。 どういう形で作品化するかのイメージは粗方ついているのだけど、発表(リリース)については全く煮詰まっていない。 最近、創作への情熱は衰えていない(と言うか増しているとすら感じる)のだが、公表への情熱は薄れつつあると感じる。
スタッフ日記[2024]
[文 / 益田(制作)]
- 11/19
スーパーカセットビジョン(エポック社、以下SCV)について考えていた。無論音回り。
音源部の仕様がイマイチ判然としない。 カタログスペック的には「3矩形波・1ノイズ(の合成音)」らしいからPSGかその互換品だと思われるが、各Chが独立制御できないらしい。つまり単旋律しか表現できない。 SCVのプレイ動画などはネット上に転がっているから、私にでも確認できるが、確かに単旋律ばかりである。 SCV用のソフトで「ベーシック入門」というのがあるようだが、それのBGM作成用コマンド(PLAY)についても、単旋律にしか対応していないらしい。仕様なのだろう。 また、それだけでなく休符すら入力できないという。 休符については、バグパイプとかそういう鳴りっぱなしの楽器もあるにはある。低音へのジャンプとかで擬似的に表現できなくもないかもしれない。
それにしても単旋律のみ、と言うのは如何にも厳しい。三音でも工夫が必須であるというに。 だからかどうか、いわゆるチップチューンといったジャンルにおいても、SCVプラットフォームの作品は見当たらない。 音楽制作用途には難があるのだろう。一応上記のベーシック入門みたいなソフトもあるので、根気よくプログラムを打てば曲も作れなくないのだが。 しかし私はちょっとそれを使って曲書こうとは思わない。
- 11/15
とあるオーディオファイルのコンバートに難儀して、ほぼ一日使ってしまった。何をやっているのだ。 ファイルA→ファイルB→ファイルCのような形で、二段階でコンバートをせねばならない上、途中のファイルBがプレビューできないと来た。 因みにAはWAVである。
非常にマイナーなファイル形式で、それ用のツールがほとんど見当たらない。 BからCへのコンバートについては、割かし早々に目処がついたのだが(それでも容易でなかった)、AからBに難渋させられた。 とにかくプレビューできないから検証に一々手間隙がかかる。 結論として、二通りのやり方が選択肢として残ったのだが、コマンドラインツールを使う方法とオンラインコンバーターを使う方法。
最終形(C)になった段階では音が聴けるのだけど、コマンドラインを使った方、随分音(SN比)が悪い。 どうすればオンラインコンバーターのクオリティーにまで持っていけるかと試行錯誤しているうちに、あることに気付く。 二つのコマンドラインツール(おそらくこの地上にその二つしか存在していない)の変換結果を比較してみたのだが、耳では聞き分けられないくらいにほぼ同じである。 ということは、音が悪いのではなく、おそらくそれが本来(相応)の音質なのである(事実かなりのローレート・ロービットで、音なんて悪くて当然のものである)。つまりオンラインの方は音が良すぎる。
一日中ChatGPT頼りで作業を進めていたのだけど、ChatGPT曰く、オンラインの方はノイズ除去やエフェクトなどを自動で付加している疑いが濃いらしい。 確かにコマンドラインの方は細かい設定が必要であるのに、オンラインの方はボタン一つである。 その1クリックに全てが集約されているのだから、こちらの意向が反映される余地が少ない。 コマンドライン版の方が出力結果として正確、しかしオンライン版の音の方が個人的に好み、ということになったのだが、結局コマンドライン版をメインに使おうと考えている。
私はオンラインサービスというのがあまり好きでない。特に仕事で使いたくない。ある工程をそんなのに依存してしまったら、ネットワーク環境に不都合でも生じたら作業が頓挫してしまう。 私は手元で制御できないものが好きでない。だからクラウドとかも基本的に好きでない。
スタッフ日記[2024]
[文 / 益田(制作)]
- 11/13
ヤマハのYM2203とかYM2608とかいうFM音源チップがある。 有名なところではNECのPC-○○のシリーズに広く採用された。 既にサウンドファイルの生成環境は整っていて、コンパイラーもプレイヤーもある。 が、最近(と言ってももうかれこれ6年前だが)、割かし質の良いそのPCシリーズの音源部の制御プログラムが公開された。 私は導入していないのだが、とりあえずはいずれ使ってみることになるだろうと思う。 今は別のことで忙しい。
4オペのFMにPSG、リズム音のPCMがプリセットされている。 それくらいのスペックがあれば、当時的にはかなり幅広い音楽ジャンルに対応できたろう。 私は既にYM2608(エミュレーター)を使った楽曲を作って公開(発売)までしていて、今それへの熱は沈静化しているのだが、上記のツールを導入すれば、また創作意欲が再燃するかもしれない。何か忙しくなってきた。
- 11/12
ここ最近、古(80年代くらい)の国産PCに関心がある。 NECのPC-○○シリーズとか富士通のFM○○とか。あとMSXとか。 これらの機種の現役時代は、国産PCの青春時代と言って良い。 ファンが熱いからか、エミュレーターの類も充実していて、中には互換OSまであるものもある。
今執心しているのはFM TOWNSという80年代終盤に出た機種。 互換OSはあるは、当時それ用の音楽ソフトと作っていた人が、今無償でそれを提供してくれていたりもするので、環境は割かし充実している。 エミュレーターの導入はハッキリいって難儀だが、触ってみる価値はあると思っている。
現行のPCなどを買って使うより、当時のPCをエミュレーターで導入するのは大変だったりする。 コンピューターの上にコンピューターを走らせるような複雑な作業なので、ある意味当時の実機を扱うより大変だ。
上で触れた、作者が公開しているというデータを落としてみた。 今シーケンサー(と言うよりMMLコンパイラー)ソフトのマニュアルをザッと読んでいるのだが、ちょっとMMLに癖がありそう。 MMLってのは一種のマシン言語なのだけど、大部分は共通であるものの、環境によって一部「方言」とか言われる微妙な差異がある。 まあ私などはどのMMLもうろ覚えなので、少々の方言などどうということもないのだが、方言の種類によっては若干手間取りそう。
FM TOWNSの音源部はヤマハのYM2612と言う汎用チップ(FM音源)だが、それ+PCMデータが扱えるようになっている。 要するにサンプラーだが、プリセットのような音色群があり、おそらくそれがこの機種の音の雰囲気を演出する重要なファクターになっている。
一曲に使えるPCMデータのサイズが64KBとある。 64KBって。久しく見ない単位だったので、一瞬意味が分からなくて、計算してしまった。 一般的な(CDとかで採用されている)オーディオデータは44.1khz/16bit/stereoで、WAVのデータサイズにして一分10メガぐらいである。 64KBなら一秒満たない。無論そんなハイレート・ハイビットのデータを使うわけではないが、そのサイズで曲を作っていたというのが驚きだ。
- 11/6
MSXのFM-PACについて調べている。 一応言っておくと、MSXと言うのはパソコンの規格名で、様々なメーカーから多様なMSXが発売された。なので統一的な価格などはない。 まあパソコンと言っても、ゲームに特化した感のある商品。 FM-PACと言うのは、ゲームのセーブデータを記録するメモリーカードにFM音源(YM2143)がセットになっていたもの。 両者は本来無関係なのだが、何故かセットで販売された。
一応FM-PACを制御するアプリケーションが付属するのだが、音源制御機能はほぼ無く、実質メモリーカードの制御プログラムである。 いわゆるシーケンスソフトのようなものは無い。 どうやって音源を制御するかと言うと、BASIC(コマンド)である。 内容的にはほぼMMLなのだが、MMLのベタ打ちに比べると、若干難易度が上がる(気がする)。
MSXの拡張音源はFM-PAC以外にもいくつかあるが、目を引くのはコナミのSCCカートリッジ。 本来スナッチャーなるゲームの拡張音源(付属品)としてリリースされたものだが、その後有志らの独自解析により、DTM音源としての単体での利用が横行した。 制御用のソフト(無論コナミ製でない)も後に公開される。 このあたり、当時の熱を感じられる。 私はこの熱を知りたくてあれこれと調べを入れている。
- 11/5
フェアライトのエミュレーター、(また)重大な欠陥を発見してしまった。 リサンプリングして出力した音のスピードが、少なくともOSによって変わる。 厳格なクロックを採用していないからなのだろう。 例えば同じデータを、Windows7で出力したものとWindows11で出力したものとでは、3分のファイルで1秒ぐらい違う(互換モードとかも試した)。 1秒ってかなりの違いだ。 因みにどちらのファイルも設定BPMとは、それはそれで違うので、DAWとかそういうBPMベースの制作環境とは相性が悪い。
まあ言ってしまえばプロユースのアプリケーションではなく、要はオモチャなので、あれを使って本格的な音楽制作を行う者はいないのだろう(いても稀だろう)。 私について言えば乗りかかった船なので、とりあえず気の済むまでは使いたい。 こういう深刻と言うか致命的欠陥が発覚した際、私の手でアプリケーション自体を修正することは難しいので、「使い方」を考えるしかない。
とりあえずは出力した環境(特にOS)を常にメモすることにした。 そして例えばWindows11で作った曲については、基本的に別のOSでの作業工程を入れないことにする。 ちょっとしたパート付け足すような際にも、必ずOSは揃えるようにする。 将来的にあるOS環境を失うことはありえるわけだが、その際も上の「メモ」が何らかの頼りになると信じたい。 それにしても今後は、クロックに厳格でないフリーソフトの類の使用は、慎重にすべきだと思った。
レトロPCについて、気になっている。今は70~80年代のマシンについて調べを入れている。 Chiptune熱が再燃したとか、そういうことでは必ずしもない。
今気になっているのは、トミーの「ぴゅう太」というマシン。 冗談みたいな名前だが、一応プログラムも出来るPCである。 ベーシックを基礎としてはいるのだが、日本語を使った変則的言語を採用している。 名前からも分かる通り、おそらくは子供向け商品で、当時富士通やNECがリリースしていた本格的なPCと、ホビー用のコンシューマーゲーム機の中間あたりに位置している。
価格は59800円と、当時爆発的ヒットを記録した任天堂の初代ファミコンの4倍強の値段である。 20~30万はする本格的なPCに比べれば安価ではあるが、子供のオモチャとしてはやや高直な感は否めない。 その後、BASIC(プログラム)機能を省いた「ぴゅう太Jr」を19800円で(おそらくファミコンへの濃厚な対抗意識を元に)発売するが、イマイチ売り上げも伸びず、その後消滅した。 中途半端な位置付けもあって、ユーザーが少なかったのか、情報も希薄である。 コンピューターの類って、異様なほどに情報が充実しているものなのだが。 例えば音源チップについてなら、型番とか仕様の詳細まで判明しているのが常態なのだが、ぴゅう太に関してはそこも判然としない。
(サウンド機能の)公式情報として「擬音4種類/3和音」とのカタログスペックが謳われているが、何のことやらイマイチつかめない。 3和音とは?PSGのことかしら。擬音とは?4種のPCM(DPCM)データが本体にプリセットされていたとか? レトロゲーム機には、サウンドが効果音のプリセットのみだった機種とかもあるから考えられなくもない。
- 10/31
どこが発生源か知らないが、顔(というより頭)が小さいことが良い・美しいとされる風潮があるそうな。一部の人はその小顔とやらの達成のために、随分労力(金や時間)を割いているらしい。 あんまりそういうのを真に受けて流され過ぎない方が良いと思うが。
頭部が小さいということは、即ち脳の容積が少ないということ。アデノイド顔貌などは顕著な例だが、頭部が小さ過ぎる個体は、不健康・異常で、本来忌まれるべきもの。
脳の容積の少ない個体こそが生存に有利な社会は、早晩衰退するだろう。 実際欧米人にその価値観は皆無であると言い、「顔が小さい」などと言われて喜ぶ感覚も無いそうだ。 そりゃそうだろう。遠回しにバカ・異様などと言われているようなものだろうから。
欧米人を引き合いに出したが、世界中で日本(と朝鮮半島)以外に、そんなことを美質とする地域などあるだろうか。インドでもアフリカでも中東でも南米でもいい。私は知らない。
男尊女卑である中国(中華文化圏)では、女性に限ればそんな風もあろうか。 因みに中華世界で「小」は侮蔑語である。それを良いとする価値観は薄いはずだ。 纏足の習慣があったような世界である。女があくまで人外であるからこそ、コンパクトであることが良いとされたのだろう。携帯電話が小型である方が良いというように。
私がもしある国の工作員で、他国を弱体化させるなら、「小顔こそが優位である」という価値観を刷り込むなど、実に効果的だと思う。そんなのを真に受けるアホな民族があればのことだが、実際日本という稀有な例もある。
私が検証するまでもなく、日本が衰勢にあることは間違いない。植民地時代が長かったフィリピンは、オカマの一大産地となった。日本は小顔の一大産地となるだろうか。これ以上バカだらけになったらたまらんな。
ある頃までの日本人は、ハリウッド映画に出てくるアメリカ人を、美男美女と認識できなかったそうだ。曰く「不気味」だと。 歴史的に交流の薄かった異民族をそのように思う感性は、ある意味正常である。
ではいつからそれを美男美女と認識するようになったか。 おそらくは敗戦を機にであろう。要因は無論他にもあろうし、物事の因果は複雑に違いないが、劇的・端的には敗戦がトリガーとなっているに違いない。 つまりは、精神を侵食されている。
- 10/30
レコーディングとかやってたんですが、最近大幅に機材をリニューアルしたもので、まだちょっと慣れない。
ナムコの80年代のサウンドチームが、当時を述懐する座談会みたいなのの記事がネットに上がっていたので読んでいたのだが、気になる記述があった。
アーケード版のゲームをコンシューマー機に移植する時の話なのだが、当然ながらハードの仕様(と言うかスペック)が違うので、そのまま移植は出来なくて、色々とカスタマイズが必要だったのだが、あるタイトルの、BGM関係のスコアが無くて(散逸していて?)大変だったそうだ。 私が気になったのは、当時もスコア(譜面)ベースでBGMが作成されていたこと。 西洋音階(十二平均律)ベースにした方が作る方も(あるいはプレイする側も)分かりやすいから、サウンドドライバーの類を駆使してそのような環境を構築しているのだけど、サウンドチップ側は別に西洋音階準拠ではない。あくまで周波数を発生させているだけだ。
レトロゲームの効果音などを聴いていると、別段西洋音階ベースで作っているに違いないとも思えず、適当にチップにアクセスして音(周波数)を発生させているだけの、いわば非和声・非楽音のサウンド塊かと思っていた。 黎明期のゲーム業界に、そんなに楽理に精通したスタッフがいたとも思えないしね。
- 10/24
フェアライトCMIで採用されていた8インチのフロッピードライブ、エミュレーター(仮想ドライブ)は無いのだろうか。探してみたが見当たらない。 3.5インチのフロッピードライブのエミュレーターなら簡単に見つかるのだが。
フェアライトのデータ、.IMDという形式(拡張子)でバラ撒かれていたりするのだが、そのIMD、ディスクイメージらしくて、それを丸ごとフェアライトのエミュレーターにロードすることはできても、そこから個別のファイル(音色・楽曲など)を抜き出すことができない(IMDなる拡張子は既に別のプログラムで使われていたりする)。 当時のユーザーにしても、フェアライトで楽曲制作→フロッピーディスクに保存→適宜また本体にリストア、ってことぐらいしかやってなかったろうから、別のマシンにデータを移行するようなことは想定されていないようだ。
MAME版のフェアライト、仮想ドライブを使ってそのIMDをロードできるし、中の個別のファイルをピックアップしてロードすることも当然できるのだが、肝心の保存がその仮想ドライブを経由してのIMD(ディスクイメージ)でしかできない。 当たり前だが、PCのドライブに直接アクセスするようなことはできない。 つまり保存したデータは、そこに塩漬けになってしまい、他のエミュレーター等、別のマシンに持っていけない。 例えば私が学生の頃に使っていたシーケンサーの楽曲データだって、SMF形式で保存すれば今使っているDAWで開くことも容易である(フロッピードライブは要るけど)。 IMDが読める仮想ドライブがあれば全て解決するのだけど。無いものは仕方ないね。
フェアライトのエミュレーターで作った曲をオーディオ化するに当たって、クロックが正確でない、という問題を如何にクリアするか思案中である。 「出力の度に尺が違う」というのとも違うのだが(そういうこともそれはそれである)、出力するトラック(構成)によって尺が変わってしまう。 例えばある曲の2MIXを出力する際、オケのみとガイドメロディー入りをそれぞれ生成させてみると、二つをDAWで並べた際、同じ尺に収まっていない。 3分の曲で1秒とか、そのくらいは平気で違う。
どうもランダムに差異が発生しているのではなく、曲のトラック構成によって、リサンプリング時に特有の尺となってしまうようだ(厳密に精査したわけではないが)。またこのズレは、SONGファイルによっても違う。割かし正確な(どういうトラック構成でも均一の尺となる)ケースもある。 「ベースのトラックとドラムのトラックを個別に出力したら尺がズレていた」では使えないわけで、困ったものである。
- 10/23
とある、歌詞の流通で契約関係にある業者から、「ミュージックビデオ作成用のAIプログラム」の案内が届いたので、試しに使ってみたのだが、まあ(今のところ商用では)使えないと思った。
AIが作ってくれると言うが、編集を手助けしてくれるって感じで、スチール画像とかモーションムービーとかはこちらで用意しないといけない。でないとマトモなものには仕上がらない。 ムービーってその辺でスマホで録るってわけにも行かない。キッチリとセット組んで業者使って録るなら、そこが一番面倒なわけで、もうMV作ってるのとそんなに変わらない。 せめてスチール素材からムービーを作ってくれるようなレベルになってくれたら使うかも。今後の進化に期待。
- 10/19
MAME版フェアライト、落とした後で思ったのだが、あれってリーガルなものだろうか。多分違うだろうな。 そう思えば確かに、DTM系のニュースサイトの類でも一切触れられていない。 因みに、必要なファイルは実に簡単に入手できる。悪びれている様子もない。
思うに、フェアライトCMIを模したアプリケーションではなく、おそらくフェアライトのシステムディスクのデータそのものをエミュレーター上で走らせている(来歴についての記述が一切ないので正確なところは分からないが)。 フェアライト社は(業務こそシフトしているが)現存していて、上記のプログラムのことも知っているのではないかと思うのだが、特段のアクションを起こしている形跡もない。 もうどうでも良いのだろう。私がフェアライト社でもそう思う。
MAME版、実際使っている人、どれぐらいいるのだろう。 フェアライト起動用にカスタマイズしたMAMEを作っているプログラマーがいて、配布用のページを設けているのだが、フォロワー数を見たら一名だった。ダウンロード数も推して知るべし。
ファイルを落としてきても起動は容易でなく、仮に起動まで漕ぎつけたとしても、操作法は難解極まりない(事実私もよく分からない)。 そんなに苦労して導入したところで、現代のフリーのDAW・シーケンサーほどの機能もない。 懐古趣味を満たせる部分はあっても、あれを使って大真面目に音楽を制作しようなんて思っている人はいまい。私も全く思わない。
そもそもフェアライトには、現代風にカスタマイズされたフリーのエミュレーターが公開されている(私もユーザーだ)。 そちらは作者が見様見真似で作ったという代物で、ソースコードの提供などを一切受けていないというが、MAME版と比べてみると、確かにかなり使いやすくなっている(あくまで比較の上での話だが)。 フェアライト風のインターフェイスを求める人がいたとしても、多くはそちらを使うのではないか。
- 10/18
選挙があるという。 正直あんまし興味はないが、世論調査の結果では、破滅的に自民党が議席を減らすという気配でもなく、自公で過半数を維持できるのではないかとの見込みだそうな。
30年以上経済成長していなかろうが、1300兆近い借金をこさえようが、事実上の破綻状態にある社会保障制度を放置しようが、結局現体制は続くらしい。 これはもう日本人の現体制に対する「依存」を示しているのだろう。 ストックホルムシンドロームとか有名だが、人は一旦依存に陥ったら、どんな過酷な状況にも耐えてしまう。むしろ過酷であればあるほど信心を強固にする。 救い難いが仕方ない。それもこの民族が選んだ道。
先の大戦など顕著な例だが、日本人は破滅に至るまで状況を改善できない民族であるようだ。 本来破滅は、その民族の消滅と同義に近いはずだが、島国にあった幸運からか、日本は今の今までそうなるに至っていない。今後もそうだとは限らないが。
- 10/16
昨日の続き。 MAME版のフェアライト、とりあえず起動まではできた。
元々個人がフェアライトCMIのシステムディスクとMAME(アーケードゲームのエミュレーター)使ってPC上でフェアライトを走らせたりしていたみたいで、それを動画化してYoutubeに上げていたらしい。システムディスクのデータがあった時点で本家フェアライトのオーナーだったのかも。 して、それに興味を持った人らがいたようで、その中にフェアライトに特化したカスタマイズ版MAMEを作成・公開していた人がいた。
私は当初そのカスタマイズ版を落としてみたのだが、説明書きの通りにやってもコマンドも通らないし、起動すらできなかった。 仕方ないので最新版のMAMEを落としてきて試したのだが、フロッピーディスクの指定で毎度フリーズしてしまう。 ROMファイルとコンパチブルと思われるレガシー版のMAMEを落としてきたら無事起動できた。
しかしそこからが大変。 「フェアライトを再現したアプリ」ではなく、おそらくは本物のフェアライトのOSである。 キーボード等、各種ハードウェア一体型の商品で、PCのキーボードだけで制御できるように作られていない。 USBとかの外付けキーボードなどがあれば認識してくれるのだろうか。 アプリケーションの仕様上、バーチャルキーボードの類との併用はおそらく難しい。
しかし操作に独特の癖があって、クリック一つ受け付けてもらうのが大変である。 ただ、基本的な操作手順は今使っているエミュレーターと同じなので、そこについての壁はさほど感じない。まあ分からないことだらけではあるが。特にディスク管理については分からないことが多い。 あれをメインで使うことはまず無いな。
- 10/15
MAME版のフェアライト、導入してみようかと思ったが、案の定つまづいた。 まあ私は、コマンド使ってどうこうするようなプログラムを、すんなり導入できた試しがほとんどない。 大体あの手のモノって、案内は不親切を極めていて、素人に優しくない。 「優しくない」というが、意地悪というより、ああいうものに精通している人の脳・言語機能が「説明」に向かないのだろう。
Chiptune関係やってた時期に、大量に個人が作ったようなプログラムを導入したのだが、まあ多くは一筋縄では行かなかった。 それにしてもハッキリとした用途があったので、それでも苦労して導入に漕ぎ着けたが、今回のはそうではない。 商品作りに直接使用するつもりがないので、モチベーションもイマイチ沸かない。
私はサウンドプログラマーではあるが、いわゆるプログラマーではないので、プログラミング用の言語なども扱えない(MMLとかだって言語と言えば言語だが)。要するに疎いわけです。 コマンドプロンプトを使う作業なども、失敗を繰り返しながら牛歩の歩みで毎度進めている。
- 10/14
ちょっと前のこのページで「フェアライトのエミュレーターはシャッフルの入力ができない」と言っていたのだが、その後できることが判明した。 グリッド線の設定を付点音符単位にすると三連符が入力できるようになる。付点を三連符用のグリッド設定に採用しているのは若干気持ち悪く感じるが、とりあえずできる。 しかしDuration(いわゆるゲートタイム)の設定に関して、いまだ分からない部分がある。 数値入力だと特定の数値が弾かれてしまうのだが、マウスのホイールを使えばその数字に設定できる。 ホイールついてないマウスならどうするのだろう。 何らかのショートカットキーがあるような気もするが、探した限り見当たらない。ないのか?
BPMの(曲中での)変更については、いまだにやり方が分からない。 できないのではないかと言う気がするが、上のシャッフルの件のように、使ううちにやり方が判明するかもしれない。 とにかくマニュアルやチュートリアルの類が充実していないので、ほとんど何もかも手探りになってしまう。 日本人ユーザーのコミュニティーとかないのだろうか。
多少話は逸れるが、MAMEというエミュレーターを使って、フェアライトCMIをエミュレートできるらしい。 イメージ類はフリーで公開されている。 以前から存在は知っていたのだが、手を出していなかった(ヒマがなかった)。 今も導入していないのだが、検討はしている。もう少し落ち着いてから。
MAMEというのは、フリーで公開されている、主にアーケードゲームのエミュレートを目的としたプログラムらしいのだが(本当にゲーム関係は充実していて助かる)、それにフェアライトのOSを走らせるらしい。 フェアライトのMAME版エミュレーターを誰がしが作った、というのではなく、本物のフェアライトのシステムディスクのデータを抜いてきたものではないかと思われる(そういう来歴についての記述が一切無いので分からないが)。 実機では、起動のたびに8インチのフロッピーに入ったシステムディスクを読んでいたらしいのだが、そういう代物が存在している以上、移植も割かし楽だったのではないか。
しかしどうやらそのエミュレーター、フェアライトのⅡxらしい。フェアライトには(現役時代に)合計4つのバージョンがリリースされていて、普及したのはⅡ・Ⅱxあたり、Ⅲの時期にはもうフェアライトは下火だったようだ。
初代のフェアライトにはシーケンサーもついてなくて、今となっては使い道に乏しい。やはり再現するならⅡ以降ということになる。 因みにⅡはトラック・最大同時発音数が8である。Ⅲから16になる。 私が今使っているエミュレーターは、どのバージョンと言うより、歴代機種の良いところ取りのような、現代の音屋にも使いやすいように多少カスタマイズされている。 一旦それを使い出した私には、8トラック仕様は厳しい。
考えても見て欲しいのだが、例えばドラムトラックだけで普通8音色ぐらい使うだろう。節約しても3とか。 人間の指は10本で、ピアノは10和音を出せる(実際はもっと出せるが)。 ギターだってコードを弾くなら6和音、最大8音では到底マトモな曲は作れない。 MAME版のフェアライトは、導入しても、実機の仕様を確認するためだけのものになりそうだ。
この手の話は、興味ない人には全く面白くもなんともないと思うが、個人的な備忘録として残している面もある。あと稀に親切な人が助言くれたりもするので。
- 10/9
フェアライトのエミュレーターで作った曲たちの、身の振り方(リリース計画)を考えている。 最終的なマスターをどう作るか。
普段作っている曲については、マスター作りの基本的な作業工程が決まっていて、それから大きく外れることはほとんど無い。 今考えているものについても、DAWについてはいつもと同じものにしようと思っているが、いわゆるマスタリングツールとか波形編集とか、そういう工程について、どうすべきか悩んでいる。 できればアナログっぽく、ローファイなものに仕上げたい。
手っ取り早い方法として、サチュレーター系のプラグイン使うとか、そういうのは考えられるんだが、そんなことせずとも、そもそものオケがローファイ感満載である。内部のアルゴリズムなのか何なのか、エミュレーターにオーディオファイルをロードした時点で独特のローファイ感を纏ってしまう。 あれ以上弄るべきか。マスタートラックにローファイ系のエフェクトを挿すかどうかは判断に迷うところ。
ボーカルトラックをどうしようか。 ローファイ系のエフェクトを挿したりするかどうかなんだけど、ボーカルにだけってのもどうなんだろう。 あるいは歌録り後に、一旦ボーカルトラックをレンダリング、フェアライトにロードして、内部でリサンプリングするか。 多分オケのローファイ感との統一感は出ると思う。
- 10/8
フェアライトのエミュレーター(こればっかりだ)、内蔵のシーケンサーの機能に制限があり過ぎてしんどい。 例えば三連符が(当然それ以外の五連符なども)入力できない。 どうやったって出来ないものは出来ないのだから諦めるしかないのだが、強いて表現したいのなら、そういうサンプルを作って読み込む。これが一番手っ取り早いかも。
シャッフルのような曲を作る場合、4/4拍子の一拍に三連符を収めるような形でなく、その三連符の一つ一つを8分音符として、12/8拍子のシーケンスを組んでいる。BPMは原曲の1.5倍である。 この方法では、今度は原曲の8分音符などが表現できなくなるのだが、そこは二者択一である。 因みに、曲の途中で拍子を変えることはできるので、3/16拍子の1小節が8分音符にはなる(三連符との共存はできないが)。 物凄く複雑な変拍子を組んで行けば、シャッフルの表現も、不完全ながら理屈上は可能なはずである。 私はやったことないが。
- 10/7
フェアライトCMIの実機なんて、見たことも触れたこともないが、エミュレーターを使い倒しているもので、自然と本家の仕様についても理解が及んでしまっている。精通とか言うと言い過ぎだが。
ネット上に情報が割かしある。 解説するWebサイトや、マニュアルのPDFも見かけた。日本語マニュアルは見かけなかったが、そもそも存在していなかったのではないか。 それにしても発売当時、家一軒立つほどに値の張った機材である。 ユーザーもそんなにいたろうとは思えないが、その割には情報が多い。 それなりに愛された機材だったのだろう。
エミュレーター、ネット上では「フェアライトCMIを完全に再現した」云々と謳われているが、それは言い過ぎかと思う。 確かにソースコードの提供なしであれほどのものを作ってしまう執念には驚嘆するが、本家は曲がりなりにもプロユースの音楽制作機材である。 同期などという、プロ仕様の機材に不可欠と思われる機能を欠いている時点で、そのエミュレーターはフェアライトを模したオモチャである。
内部のシーケンサーが色々な意味で粗い。 例えば曲中でのBPMの変更ができない(そもそもBPMベースでスピードを制御できないわけだが)。だからリタルダンド・アッチェレランドといったアゴーギクが表現できない。シーケンサーとしては致命的である。 因みに、一応本家の方では小節(パターン)単位ではあるものの、テンポの変更もできたようである。
DAWとの連携など思想としても存在していないから、レンダリングなんて便利な機能はついてない。 同期も取れないのだが、一応MIDI機器との接続はできる。 音色のプレビューが主な用途かと思われるが、マルチChでMIDI信号を受け取ったりもできる。 だから外部のMIDIシーケンサーで音源部分を制御して、プラグインシンセのように使うことは可能である。 リサンプリングもできる。 この方法なら複雑なテンポ構成の曲も作れる。 ただし、MIDIクロックの類は採用していないので、おそらくタイミングに正確性は期待できない(試してないが)。
- 10/6
中国は曰く「四千年の歴史」だそうな。 盛ってる感はあるが、歴史の自称なんてどこもそんなところがあるから、それはまあ良い。 で、その中国、四千年の歴史上、民主的プロセスでの政権交代を一度も経験していない。 確認できる史実としては本当に一度も無い(台湾を中国の一部とするなら別だが)。
現代中国の体制に批判的な中国人はいる。 反体制派、民主活動家など、しばしば弾圧の対象となったりする。 一般庶民の中でも、「普通選挙を実施すべし」などと、民主化を願う人はいるだろう。
民主化を望む中国人に「何故そうあるべきなのか」を問うたら何と答えるだろう。 西洋人・キリスト教徒のように「神の前で人は平等たるべきだから」とか「人間には神が与えたもうた人権が備わっているから」とか「個人の自由・意志は尊重されるべきだから」と答えるなら、いずれ民主化は達成されるかもしれない。 もし「自分の取り分・分け前は少しでも多い方が良いから」とか言っているのなら、達成は難しかろう。 為政者の目線で見るなら、それは即ち「自分の分け前が減ること」を意味するから。 誰がわざわざそんなことするか。そりゃ活動家が弾圧もされよう。
中国はその歴史上、何度も革命を経験した(Revolutionでなく易姓革命)。 「俺に分け前を寄越せ」とする者らが争い、最強の者が皇帝となった。 当然民は戦利品である。勝者は苛斂誅求を極めた。 隋が滅び唐が興っても、本質において体制は寸分も変わらなかった。 今の中国共産党も、様々な角度から見てそれが得策だと思うからこそ共産主義などという近代思想を標榜しているが、その実、古代的王朝国家だろう。 国家主席は皇帝である。 世襲していない分、北朝鮮などより露骨でないと言えるが。
北朝鮮は、餓死者が出るほどの失敗国家だが、王族一味は贅の限りを尽くしている。 口にこそせぬものの、金一族を「怪しからぬ」と思っている北朝鮮国民は多かろうが、でもその国民が「羨ましい」とか思っているうちは、階層が入れ替わることはあっても、体制ごと生まれ変わるような革命は起こらない。
つい先日、自民党の総裁選挙があり、新総理が誕生した。 候補者の中に「碌な人物がいない」と言う嘆きの声を仄聞したが、ではその人らとは別に、政治家の中にマトモな人がどれだけいるだろうか。 「碌でもない政治家が政権の要職に就いてしまった」のでなく、政治の世界で栄達するのに必須の条件として「碌でもない人物であること」があるのであれば、誰が代わりを務めても物事は変わらない。 そういう人らが登り詰める土壌のようなものが、この国にあるのだろうから、一朝一夕に事態は改善しないだろう。
それではこの国の未来に変化は期待できないのか。 そんなことはない。 自然には摂理がある。物理には限界がある。 朽木が倒れるようにして、状況が変わらざるを得なくなる日は、それはそれで不可避だろう。当事者らに自浄を期待するのは難しいと言う話。 「この体制がいつ音を立てて崩れるのか」は私には分からない。でも、崩れ始めたらそれは一瞬だろうと思う。 と言うわけで、私はまた曲を作る。
- 10/2
今、作業一段落しています。 ずっと曲作りを続けていた。 ここ最近言及しているフェアライトCMIのエミュレーターにハマっている。 今9曲目が上がったところ。
いわゆるレンダリングというのができず、作った曲は内部でリサンプリングするような形になる(それをWavで保存する)。 毎度アタマの位置が違うファイルが出来上がるわけだが、DAW上で手作業で位置を調整している。 仕様上、同期が取れず、またテンポがBPMベースでないので、DAWとの相性は悪い。 またレンダリングしたファイル(波形)をつぶさに見ると、ファイルごとに長さが微妙に違う。 まああのアプリケーションで、頗る正確なクロックでファイルを吐き出したりするはずもなく、ブチ当たるべくしてブチ当たっている問題とは言える。 ワウフラッタみたいなもんだと思って許容している。
その(エミュレーターで作った)楽曲群でアルバムを作りたい。 今リアルタイムで曲は量産しており、そんなに遠くない未来に本格的な制作に入ると思われる。 来年には作品も出せるだろうか。
- 9/25
例のフェアライトのエミュレーター、バグの多さに泣かされている。 特にファイルのセーブ時に頻出する。 セーブしようとすると、しばしばカレントファイルの保存前のデータが勝手にロードされる(当然その分の作業は飛ぶ)。また、一見正常にセーブできたようでも音色データが完全に飛んでいるケースもしばしば見られる。 制作環境(OSごと)を変えても同じ現象が頻発したので、バグというより仕様なのかと思われる。 明らかな不具合を仕様とするのも変だな。未修正点とでも言うべきか。
あそこまで明白な不具合が放置されているのはどうしてだろう。 利用者からの報告も見当たらないが、そもそも利用者は世界中にどれくらいいるのだろう。 日本語による解説サイトの類はほぼゼロ。ヘビーユーザーが本当に一人もいないのかも。 因みに実機についてなら触れたサイトが散見される(そこまで詳細ではないが)。価格から考えても、それほど当時ユーザーが多かったとは思えないが、それでも今使っているエミュレーターよりは情報が多い。
音のショボさが琴線に触れる。本当にショボい。 メカニズムまで分からないが、独特の解像度の低さのような、粗さがあるのだが、そこが良い。 基本はサンプラーなんで、音のクオリティーはサンプルに依存するはずだが、どうも音色をロードした時点でその独自の雰囲気をまとってしまうようだ。 シーケンサーも粗い。機能面での不備も多い。そもそもプログラムが不安定極まりない。 実現しようとしていることに、そのソフトの能力が追いついていない。 曲作りが苦行のようだ。
因みに私は、サンプリングやシンセサイズ(音声合成)をほぼ行っていない。 シンセサイズについては、まだ理解が至っていないってのもあるが、基本的に私はあらゆるシンセにおいて、プリセット派だ。音作りに興味がない。 サンプリングについては、ポン出しの効果音みたいなのだけは作ったりしたが、ほぼそれもやらない。 基本プリセットかネット上で落としてきたフェアライト用の(おそらく骨董品の)サンプルを使う。
因みにそのネット上のサンプル、専用のサイトまであって便利なのだが、そこで配布されているファイルは、基本的に一片のオーディオデータである。C3とかにチューニングされていたりするのだが、その単発ファイルを全音域に流用したりする。 高音域などは当然尺が足りなくなるので、そこでループが登場する。 昨今のサンプラーのように高精度でループを設定できないので、多少の編集痕には目を瞑りつつ、作業を続ける。
ファイルがC3とかにチューニングされていると言ったが、プログラム自体はFでチューニングしておかないと、ロード時に正しい音程でノートにアサイン(キーボードに配置)されない。 それをプログラム上でチューニングするべきなのかもしれないが、ピッチがおかしくなるので、私は(波形編集ツールなどで)Fにチューニングしてしまっている。 音程については謎の仕様だが、昔は当たり前だったりしたのか。
- 9/24
先週の「Film Noir」でとりあえず連続リリースは小休止。 次いつになるかはまだ決まってませんが、アルバムの計画が進行中でございます。
ここ最近、更新が滞っているんだけど、曲作りに忙殺されていた。 このページでもちょっと触れたフェアライトCMIのエミュレーターにはまってしまっている。新しいゲーム機を買い与えられた小学生でもここまで熱中しないのではないか。 既に今9曲目を作っている最中。 使い道も怪しげな代物だが。
- 9/18
神田優花のニューシングル「Film Noir」、本日発売です。 以下、アーティスト本人からのコメント。
Film Noir/Spellbound
Film Noir
この曲は歌声はかなり加工される曲だろうことはわかっていたので、歌唱プランと加工プランの勝負っていうか。歪ませ方によっては、こちらの想定の歌い方プランはつぶれてしまったりするので、良ければ残る、加工プランが勝てば残らないだろうという、歌い手の勝手な勝負です。
後半に出てくる巻き舌は、1つの聞きどころかと。
単語の発音の途中から巻くという、少々トリッキーなものなので、いろんな単語で試しまくりました。
Spellboundは、とにかく音域が広い。2オクターブ超えてるので、その音の跳びように苦心しました。
その上メロディー構成も複雑というか、細かく繰り返す中に展開していくので、1度見失うとどこを歌っているのか自分でもわからなくなってしまうくらいでした。
主旋律1つだけのくせに、最初から最後までやたら神経を使ったレコーディングだったなぁと思い出します。
2曲とも、骨太で妖しくてド派手な楽曲となっています。
聞き応えあるかと思いますので、是非。
神田優花
- 9/17
神田優花、明日発売の新作「Film Noir」(全2曲)、収録曲について。
1.Film Noir
重めのリズムに低音ボーカル、みたいなイメージを形にした。 Aメロはほとんど裏みたいな高音なので、全体として音域がかなり広い。
今セッション開いてみてるんだけど、バッキングはかなりシンプルというか、パート数が少ない。 リズム系以外二つしかない。
2.Spellbound
Spellboundって一単語なんですね。 ストック期間が長かった曲。 このタイミングでリリースしようと思って作った曲でなく、ストックを引っ張り出して来た。
一般的なPOPSではない。16ビートを基調に、シンセのモーフィングを展開する、みたいなイメージがあって、それを形にした。 編集作業が難航した記憶はあるんだけど、それ以外の印象が薄い。 自分の中でのホットな期間を外してるからってのはある。
- 9/11
橘高茉奈のニューシングル「I Believe」、本日発売です。 以下、アーティスト本人からのコメント。
l Believe
今回はふわふわしている雲の様な曲で
夢の中を漂っているイメージで歌いました。
とても癒されるかわいい曲調なのでリラックスしながら歌えたと思います
この曲を聞いて皆さんを癒すことが出来たら嬉しいです
Wish
こちらも可愛い曲です
サビに高い音が続くので気合いを入れて歌いました
可愛い曲ですが可愛いすぎない様に気をつけて歌ったので
l Believeとはまた違った可愛いさを楽しんでください
橘高茉奈
- 9/10
橘高茉奈、明日発売の新作「I Believe」(全2曲)、収録曲について。
1.I Believe
普通のPOPSですね。オルガンの音を中心に作ってる。
かなり昔に作ってストックと化していたものが使われることになった。 古いだけに今とは感性が微妙に違う。イントロとか今ならもっと短くする(この尺を許容しない)と思う。 サビ(に当たるんだろうか)の変拍子がキーになっている曲。好きですけどね、この曲。
2.Wish
バリトンヴォイスみたいなのが入った曲を作ろうと思ったんだけど、ちょうど良い素材がなくて。
橘高茉奈のレパートリーって一部オールディーズと取り入れていて、これもその一例。コーラスのバリトンは神田優花。フォルマントかなり弄ってるんで分かり難いだろうけど。 コーラスパートが厚めなんで、その分楽器の編成はシンプルというか、パートが少ない。
- 8/28
神田優花のニューシングル「South Wind」、本日発売です。 以下、アーティスト本人からのコメント。
South Wind
この曲をやってる間はずっと、強さの中から優しさは生まれるんだ、ってなことを考えていました。
大事にしたのは、柔らかな詞の中にある静かな決意です。
大丈夫って、伝えるのが本当に難しいと常々思ってて。
不安の方が断然声が大きい。自分ですぐ、立ち向かえないほど大きくしてしまうし、得たいが知れないからこそヤツは強い。
だからたくさんの"大丈夫"で立ち向かわなければ。
歌がその力になればいい。そう思う。
Evening Primrose
とりとめのないメロディーライン、歌になりがちな曲だからこそ、歌い方にドラマ性を持たせるというか、ちょっとしたフックを入れるというか。
その辺りも聴いていただけたらなーと思ってます。
何気に低音域が効いています。
どうぞ、お聴きあれ。
神田優花
- 9/3
神田優花、明日発売の新作「South Wind」(全2曲)、収録曲について。
1.South Wind
POPなバラード。シンプルな曲だけど、バッキングには時間をかけた。 Bメロのバッキングパートとなっているコーラスについては、もう少し荒っぽく仕上げても良かったかも。あと低音のパートがあっても良かった。 ちょっと綺麗にまとまり過ぎているような気がする
アレンジに関しては、ラストは気に入っている。 ピアノのメインフレーズにアコギのバッキング、ってのが本編の基本なんだけど、ラストでその二つを逆転させている(ギターの旋律にピアノのバッキング)。
アコギについては、12弦にするかナッシュビルにするか迷ったんだけど、12弦にした。良かったんだろうか。
リハーサルに時間をかけた分、レコーディングはスムースに行きました。 録音結果も悪くない。
2.Evening Primrose
こういう特筆すべきことのない曲もたまには必要。 ギターのボトルネック奏法を取り入れているんだけど、全体的にヴィンテージな音に仕上げたつもり。 展開(ブロック構成)が複雑だとか、リハーサルの段階で言われたんだけど、全然そんな意識がなくて、どういうつもりでそうしたか、思い出せなくなっていた。
日本のPOPSって要は演歌というか、サビのフックなしでは落ち着かないようなところがあるんだけど、あえてそうでないものを作った。そういう意味では邦楽っぽくないかも。